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流離いのCSO
平田義信

2009年07月03日

「もやい」という言葉

 今回の「第27回地域づくり団体全国研修交流会・佐賀大会」のメインテーマとなっている「もやい」という言葉を佐賀県が頻繁に使いだしたのは、2006年11月の頃からだと思います。2006年11月22、23日の両日、佐賀市で「地域情報化フォーラムinSAGA」(日本経済新聞社主催、共催・佐賀県、特別協力・佐賀新聞社)と「地域情報化デザイン佐賀2006」(主催・佐賀県、佐賀新聞社)が開かれました。
「もやい」という言葉 11月23日に佐賀市の佐賀城本丸歴史館で行われた「地域情報化デザイン佐賀2006」の中で宣言された「地域情報化 佐賀宣言2006」に最初に使われたのがきっかけだと思います。この車座討論の内容を佐賀県出身で当時、慶應義塾大学環境情報学部専任講師 飯盛義徳先生(現在、慶應義塾大学総合政策学部准教授 兼 政策メディア研究科委員)の発案により、まとめられた宣言の中に「もやい」が盛り込まれましたのが発端でしょう。

 わたしもこの車座討論に加わったのですが、日本のICTの先駆者の方々とお話してゾクゾクした事を覚えています。そうして最後に飯盛先生が「佐賀宣言」を読み上げられた時には、もの凄く感動を覚えました。この日が私がICTを使った地域活性化の道に踏み出した最初の日です。

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地域情報化 佐賀宣言2006

-佐賀から始まる・佐賀から始める-

もやいは佐賀から


私たちは、情報技術の活用によって、新しいつながりを形成し、地域の資源をもやいすることで問題解決を果たし、全ての人々が健やかで安心して暮らせる社会づくりを実現するために行動を起すことを宣言します。

従来、地域においては、結や講などの地縁を中心とした相互扶助によって問題解決をはかってきました。しかし、近代化の過程においてこのような場や機能が失われつつあります。情報技術には、場所や時間といった物理的制約を払拭し、過剰に埋め込まれた関係性を解き放つというメリットがあります。これをうまく生かし、地縁と知縁のダイナミックな相互作用をもたらすことで、地域の良さ、力を引き出し、企業にも自治体にも対処が難しい問題を解決できるようになったことが地域情報化の本質です。さらに、最近では、価値観を共有する人たちが意気投合して、離れた地域でさえも活動が伝播し、連携によってより困難な問題を解決しようとする動きも起こっています。

幕末から明治維新にかけて、大砲、蒸気船の建造、医師免許制度の導入など、先進的な取り組みが佐賀から始まりました。変革の波は遍く広がり、日本は拓けていきました。その発信地がここ佐賀城本丸御座間だったのです。本日、私たちはこの御座間に相集い、歴史的な時間と場所を共有し、議論を重ねてきました。志を同じくする仲間こそが、地域情報化において最大の財産です。本日得た縁を大切にして、まずは知を実践に移すことが私たちに与えられた使命です。そして、切磋琢磨しながら、私たちの活動が日本を元気にする大きな流れにつながっていくことを念願しつつ、地域情報化推進のための場を立ち上げ、佐賀から始めることを約束します。


2006年11月23日
佐賀城本丸御座間にて
地域情報化デザイン佐賀2006参加者一同


※CSOとは:Civil Society Organizations(市民社会組織)の略で、NPO法人、市民活動・ボランティア団体に限らず、婦人会、老人会、PTAといった組織・団体も含めて「CSO」と呼称しています。

平田義信
Posted by 流離いのCSO at 07:39│Comments(0)平田の呟き…
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平田義信