2009年05月30日
三つのキーワード
昨日(5月29日)は、忙しい日でした。
しかし、それに値するだけの1日でもありましたね。
この日を語る『三つのキーワード』があります。
◎学童保育
◎地域SNS
◎ユニバーサルデザイン
この三つです。
これらの言葉は以前から知ってはいました。
特に「地域SNS」に関しては、普通以上に知識をもってます。
あとの二つに関しては、多少知っている程度ですかね。
この日は、それぞれの言葉をより深く実感する1日でした。
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先ずは、「学童保育」です。
佐賀県では全国に先駆けて、学童保育支援を全県単で位行います。その実際の実務を行うのが、「佐賀県学童保育支援センター」です。そのオープニング記念イベントが昨日、佐賀市のアバンセ行われました。このイベントの動画配信用の撮影に、前日のリハーサルから私も現場に同席させてもらいました。
私には「児童館」に務める友人がいて、チョクチョク児童館に出掛けていました。また時間がある時には、子供達と遊んだりもしていました。その中で学童保育に携わる方々の厳しい実態や、色々な事情を抱える子供の事について友人に聞かされいました。
今回、講師の片山恵子さんの話を聞いて、友人が務める児童館はまだ恵まれている方だと実感しました。全国にはもっと厳しい状況が数多く有ることを知り、正直驚きました。この厳しい仕事に平均年齢36歳の若いスタッフ達が立ち向かおうとしているのには、頭が下がる思いです。
しかし、これは他人事ではありません。私達CSOサポーターにも大いに関係する事だと気付いたからです。
少子高齢化する現在、地域での学童保育は大きな問題です。行政の支援だけではキメ細かいサポートは不可能で、必然的にCSOやNPOがその部分を受け持つ事となります。
こどもの元気な声がしない地域は沈んでいます。学童保育に携わるCSOをサポートする事は、地域全体の活性化にも繋がると言う思いがしています。
前日のリハーサル風景
当日、受付風景
講師の片山恵子さん:全国学童保育連絡協議会副会長
『ただいま! おかえり! またあした!』
真剣に講話を聴く参加者
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次は「地域SNS」です。
佐賀県高度情報化推進協議会(高情協)・平成21年度定期総会のプロジェクト事業報告中での「地域SNS」関する事業が報告されました。
SNSとは、通常ソーシャル・ネットワーキング・サービスの略語です。社会的ネットワークをインターネット上で構築するサービスの事です。国内ではmixiが有名です。mixiは全国規模のサービスですが、「地域SNS」とは簡単に言えばそれのローカル版です。
同じSNSでもこの二つは、持てる意味合いはかなり違います。メジャーSNSでは会員同士が実際に顔を合わせる事は、滅多にありませ。ネット内での仮想の付き合いに限定される場合が殆どです。
しかし、「地域SNS」は基本的に狭いエリア内での繋がりを目的としています。話題も地域に密着したものが多く、また場合によって直に会うこともしばしばおこります。そんな場合でも、初対面であっても長年の友人の様に感じたりします。つまり、ネット上だけでない、より深いコミュニケーションが築けるのです。
総務省もこの「地域SNS」を地域活性化のツールとして注目しています。
実は佐賀県にはトップクラスの会員数を持つ「地域SNS」が存在します。佐賀新聞社が運営する「ひびの」です。
「ひびの」の特徴は、インフォメーションとコミュニケーションを上手く結合させているところです。流石、新聞社が運営する「地域SNS」と言えます。
現在「地域SNS」は限定的な狭いエリアに止まらず、「地域SNS」同士が相互に繋がり合う現象がおこっています。メジャーSNSとは違い、「地域」と言うキーワードで繋がる新しいコミュニケーションの形が生まれています。それは全国規模となり、等々一同に会する「地域SNS全国フォーラム」へと発展しました。
第1回神戸、第2回横浜、第3回佐賀、第4回宇治が既に開催され、次の開催地は松江です。
ある地域が抱えている問題は、その地域独自の条件によるものであったりします。しかし、共通する部分も多いのではないでしょうか、そう言った地域間で成功や失敗事例を紹介しながら協働で問題に立ち向かう。「地域SNS」それに持って来いのツールではないでしょうか。
私達CSOサポーターにとっても、強力な武器となり得る可能性うを感じます。
佐賀県高度情報化推進協議会・平成21年度定期総会
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最後は「ユニバーサルデザイン」です。
高情協の定期総会終了後、情報化講演会も開催されました。
「佐賀をもっと幸福にできるユビキタス社会とは:ユニバーサルデザインのユビキタスを」と題して、㈱UDIT(ユーディット)代表取締役 関根千佳さんの講演が面白かってですね。
先ず重要なキーワードの意味です。(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ユニバーサルデザイン:文化・言語・国籍の違い、老若男女といった差異、障害・能力の如何を問わずに利用することができる施設・製品・情報の設計(デザイン)をいう。
ユビキタス:それが何であるかを意識させず(見えない)、しかも「いつでも、どこでも、だれでも」が恩恵を受けることができるインタフェース、環境、技術のこと。英語のubiquitousには、「神は遍在する」という宗教観がある。
ユビキタス社会:「いつでも、どこでも、何でも、誰でも」がコンピューターネットワークを初めとしたネットワークにつながることにより、様々なサービスが提供され、人々の生活をより豊かにする社会。
Xerox Paro Alto研究所のMark Weiserは、ユビキタスコンピューティングの概念を初めて提唱した、とされています。彼はそれを"Calm Technology"と表現しています。直訳すれば”平穏な技術”です。分かり易く言うと下記の事だそうです。
・人のニーズを影からそっと支援するもの
・おせっかいでなく、Invisible(目に見えない)な支援
・本人のコントローラビリティを重視
・最初から人間を理解して作られるべき
この概念が限りなくユニバーサルデザインに近いと、関根さんは仰います。そこでそんな社会を実現するために、情報のユニバーサルデザインを研究する会社を立ち上げられたそうです。押し付けがましくない技術、日本人好みで面白いですね。ユニバーサルデザインと言うキーワードは、これからの社会の在り方かも知れません。
実は佐賀県はユニバーサルデザインにも結構力を入れています。関根さんも講話で紹介された、「パーキングパーミット」や、「使いやすい有田焼のお皿」などユニークなものが有ったりします。
※さがユニバーサルデザインラボ(佐賀UDラボ)
平成22年12月には、ユニバーサルデザイン全国大会が佐賀県で開催されます。
呼子のように多くの方が観光にいらっしゃる場所では、ユニバーサルデザインは付加価値として大いに導入すべきです。そう言った動きを市民活動で盛り上げるのは、地域活性化に繋がると私は思います。
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この様に一見CSO活動に直接には関係と思われる事柄も、見方を変えれば決して無関係ではありません。これからは物事を一つの側面からだけ見るのでは無く、多方面から見る柔らかい思考が必要です。そうして柔軟な思考は多くの人間のコミュニケーションから生まれると思います。既存の硬直化した組織では生まれない発想も、多種多様な人間で構成される市民活動なら出来るのではないでしょうか。
社会は今、大変革期に来ていると言われています。そんな時代にこそ、CSOの役割はますます大きくなっていくのではないでしょうか。
しかし、それに値するだけの1日でもありましたね。
この日を語る『三つのキーワード』があります。
◎学童保育
◎地域SNS
◎ユニバーサルデザイン
この三つです。
これらの言葉は以前から知ってはいました。
特に「地域SNS」に関しては、普通以上に知識をもってます。
あとの二つに関しては、多少知っている程度ですかね。
この日は、それぞれの言葉をより深く実感する1日でした。
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先ずは、「学童保育」です。
佐賀県では全国に先駆けて、学童保育支援を全県単で位行います。その実際の実務を行うのが、「佐賀県学童保育支援センター」です。そのオープニング記念イベントが昨日、佐賀市のアバンセ行われました。このイベントの動画配信用の撮影に、前日のリハーサルから私も現場に同席させてもらいました。
私には「児童館」に務める友人がいて、チョクチョク児童館に出掛けていました。また時間がある時には、子供達と遊んだりもしていました。その中で学童保育に携わる方々の厳しい実態や、色々な事情を抱える子供の事について友人に聞かされいました。
今回、講師の片山恵子さんの話を聞いて、友人が務める児童館はまだ恵まれている方だと実感しました。全国にはもっと厳しい状況が数多く有ることを知り、正直驚きました。この厳しい仕事に平均年齢36歳の若いスタッフ達が立ち向かおうとしているのには、頭が下がる思いです。
しかし、これは他人事ではありません。私達CSOサポーターにも大いに関係する事だと気付いたからです。
少子高齢化する現在、地域での学童保育は大きな問題です。行政の支援だけではキメ細かいサポートは不可能で、必然的にCSOやNPOがその部分を受け持つ事となります。
こどもの元気な声がしない地域は沈んでいます。学童保育に携わるCSOをサポートする事は、地域全体の活性化にも繋がると言う思いがしています。
前日のリハーサル風景
当日、受付風景
講師の片山恵子さん:全国学童保育連絡協議会副会長
『ただいま! おかえり! またあした!』
真剣に講話を聴く参加者
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次は「地域SNS」です。
佐賀県高度情報化推進協議会(高情協)・平成21年度定期総会のプロジェクト事業報告中での「地域SNS」関する事業が報告されました。
SNSとは、通常ソーシャル・ネットワーキング・サービスの略語です。社会的ネットワークをインターネット上で構築するサービスの事です。国内ではmixiが有名です。mixiは全国規模のサービスですが、「地域SNS」とは簡単に言えばそれのローカル版です。
同じSNSでもこの二つは、持てる意味合いはかなり違います。メジャーSNSでは会員同士が実際に顔を合わせる事は、滅多にありませ。ネット内での仮想の付き合いに限定される場合が殆どです。
しかし、「地域SNS」は基本的に狭いエリア内での繋がりを目的としています。話題も地域に密着したものが多く、また場合によって直に会うこともしばしばおこります。そんな場合でも、初対面であっても長年の友人の様に感じたりします。つまり、ネット上だけでない、より深いコミュニケーションが築けるのです。
総務省もこの「地域SNS」を地域活性化のツールとして注目しています。
実は佐賀県にはトップクラスの会員数を持つ「地域SNS」が存在します。佐賀新聞社が運営する「ひびの」です。
「ひびの」の特徴は、インフォメーションとコミュニケーションを上手く結合させているところです。流石、新聞社が運営する「地域SNS」と言えます。
現在「地域SNS」は限定的な狭いエリアに止まらず、「地域SNS」同士が相互に繋がり合う現象がおこっています。メジャーSNSとは違い、「地域」と言うキーワードで繋がる新しいコミュニケーションの形が生まれています。それは全国規模となり、等々一同に会する「地域SNS全国フォーラム」へと発展しました。
第1回神戸、第2回横浜、第3回佐賀、第4回宇治が既に開催され、次の開催地は松江です。
ある地域が抱えている問題は、その地域独自の条件によるものであったりします。しかし、共通する部分も多いのではないでしょうか、そう言った地域間で成功や失敗事例を紹介しながら協働で問題に立ち向かう。「地域SNS」それに持って来いのツールではないでしょうか。
私達CSOサポーターにとっても、強力な武器となり得る可能性うを感じます。
佐賀県高度情報化推進協議会・平成21年度定期総会
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最後は「ユニバーサルデザイン」です。
高情協の定期総会終了後、情報化講演会も開催されました。
「佐賀をもっと幸福にできるユビキタス社会とは:ユニバーサルデザインのユビキタスを」と題して、㈱UDIT(ユーディット)代表取締役 関根千佳さんの講演が面白かってですね。
先ず重要なキーワードの意味です。(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ユニバーサルデザイン:文化・言語・国籍の違い、老若男女といった差異、障害・能力の如何を問わずに利用することができる施設・製品・情報の設計(デザイン)をいう。
ユビキタス:それが何であるかを意識させず(見えない)、しかも「いつでも、どこでも、だれでも」が恩恵を受けることができるインタフェース、環境、技術のこと。英語のubiquitousには、「神は遍在する」という宗教観がある。
ユビキタス社会:「いつでも、どこでも、何でも、誰でも」がコンピューターネットワークを初めとしたネットワークにつながることにより、様々なサービスが提供され、人々の生活をより豊かにする社会。
Xerox Paro Alto研究所のMark Weiserは、ユビキタスコンピューティングの概念を初めて提唱した、とされています。彼はそれを"Calm Technology"と表現しています。直訳すれば”平穏な技術”です。分かり易く言うと下記の事だそうです。
・人のニーズを影からそっと支援するもの
・おせっかいでなく、Invisible(目に見えない)な支援
・本人のコントローラビリティを重視
・最初から人間を理解して作られるべき
この概念が限りなくユニバーサルデザインに近いと、関根さんは仰います。そこでそんな社会を実現するために、情報のユニバーサルデザインを研究する会社を立ち上げられたそうです。押し付けがましくない技術、日本人好みで面白いですね。ユニバーサルデザインと言うキーワードは、これからの社会の在り方かも知れません。
実は佐賀県はユニバーサルデザインにも結構力を入れています。関根さんも講話で紹介された、「パーキングパーミット」や、「使いやすい有田焼のお皿」などユニークなものが有ったりします。
※さがユニバーサルデザインラボ(佐賀UDラボ)
平成22年12月には、ユニバーサルデザイン全国大会が佐賀県で開催されます。
呼子のように多くの方が観光にいらっしゃる場所では、ユニバーサルデザインは付加価値として大いに導入すべきです。そう言った動きを市民活動で盛り上げるのは、地域活性化に繋がると私は思います。
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この様に一見CSO活動に直接には関係と思われる事柄も、見方を変えれば決して無関係ではありません。これからは物事を一つの側面からだけ見るのでは無く、多方面から見る柔らかい思考が必要です。そうして柔軟な思考は多くの人間のコミュニケーションから生まれると思います。既存の硬直化した組織では生まれない発想も、多種多様な人間で構成される市民活動なら出来るのではないでしょうか。
社会は今、大変革期に来ていると言われています。そんな時代にこそ、CSOの役割はますます大きくなっていくのではないでしょうか。
※CSOとは:Civil Society Organizations(市民社会組織)の略で、NPO法人、市民活動・ボランティア団体に限らず、婦人会、老人会、PTAといった組織・団体も含めて「CSO」と呼称しています。
平田義信
平田義信
Posted by 流離いのCSO at 22:07│Comments(0)
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