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流離いのCSO
平田義信

2009年11月16日

種(シーズ)が播かれて10年

 特定非営利活動促進法、通称『NPO法』が成立してから10年が経過しました。
 きかっけとなったのは、1995年の1月17日に発生した阪神淡路大地震だったそうです。
 震災から3か月で延べ約120万人のボランティアの参加。
 1500億円を超える寄付・義捐金が集まったそうです。
 ボランティア一つ一つの力は非常に小さなものです。
 しかし、行政には出来ない多様性と機動性があります。
 NPO法は「ボランティア活動をはじめとする市民が行う自由な社会貢献活動としての特定非営利活動の健全な発展と促進」を目的に成立したそうです。
 このNPO法成立10年に関する講演が、11月11日に北九州小倉で開催されたので参加しました。

これまでの市民活動、これからの市民活動



 NPO促進法の概略


 NPO法成立以前の公益法人(社団法人+財団法人)の制度は、市民活動にはほとんど利用できませんでした。
 「公益」とは行政が決定し実施するもので、民間はそれを手伝うだけだと言う認識があったからです。
 そのためにNPO法にはあえて「公益」と言う文言を入れなかったそうです。
 民間の行政と違う価値観で活動することにNPOの存在意義があり、その自由を保障するのがNPO法です。

 新しい行政と民間の関係


 NPO法施工後、5つの大きな変化が訪れました。
①市民活動の認知の広がり
②活動者の多様化と増加
③行政の施策の変化
④企業の変化
⑤多様な社会活動の発展

 しかし課題もあります。
 最大の問題は、資金と人材の不足です。

 NPO法人の資金

・企業との競合が発生して、負けると事業費が減る。
・行政や財団が「協働」打ち出した結果、助成金・補助金に依存してしまう。
・安上がりの行政の下請け化して「助成金貧乏」「委託貧乏」に陥る。

 以上の結果、NPO経営の悪循環が発生しているそいうです。
 NPOにも企業的なマネージメント力が必要性が増加しています。

少ない経営資源で活動に集中


協力者・参加者対応がおろそかに


ますます経営資源が減少


ますます少ない経営資源で活動に集中


ますます協力者・参加者対応がおろそかに

……………………


 NPOにとって今後は、ソーシャル・アントレプレナーや、コミュニティ・ビジネスへ変わることが必要です。
 もっと言うなら”知恵”を働かせた経営者「ナレッジアントレプレナー」への進化が急務です。

 NPOの資金概念


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 注目される5つのトレンド
①市民のNPOへの参加・寄付意識の増進
②行政のNPOとの協働、NPOへの委託事業の拡大
③企業のCSR・社会貢献活動の拡大
④政治の「新しい公共」の重要性の認識
⑤市民参加さまざまな仕組みの整備


 社会の風潮はボランティアに向いているのですが、NPOや市民活動はその風を掴み切れていない。
 問題はNPOが市民を向いていない事だと、松原さんは指摘されます。
 自分たちの内々の活動にばかり目が向き、ボランティアに参加を望んでいる市民に向いていない。
 市民はボランティアに参加したくても、どうすればよいか分からずいるのです。



 重要なのは、そういった市民が参加し易い仕組みを作ることです。
 分かり易く、時勢にマッチしたアイデアが必要になってきます。
 やはり、「ナレッジアントレプレナー」であることが必要ですね。

 市民参加の善循環


 NPOは関係性のビジネス


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 講演終了後、佐賀のCSOサポーターチームも、短時間ではありましたが松原さんと意見交換できました。
 わざわざ北九州まで赴いた価値は十分にありました。



※CSOとは:Civil Society Organizations(市民社会組織)の略で、NPO法人、市民活動・ボランティア団体に限らず、婦人会、老人会、PTAといった組織・団体も含めて「CSO」と呼称しています。

平田義信
この記事へのコメント
分かりやすいまとめありがとうございます。
写真とともに見直すことができるって素晴らしい!!
さすが、呼子お助けさんです!!


写真の掲載時には事務所を通してください(笑)
Posted by On y Va! at 2009年11月17日 09:59
>On y Va!さん
肖像権の侵害をしてしまいましたね。

結構いい感じ!、の写真だったので掲載しました。
Posted by 呼子お助け呼子お助け at 2009年11月17日 18:41
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平田義信