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流離いのCSO
平田義信

2010年03月01日

戸別所得補償モデル対策

 戸別所得補償モデル対策が4月から始まる。

 昨晩、生産組合長からパンフレットが配られた。



 参加したい人は申し出てくれとの話でしだ。

 誰も手を上げない。

 私の住む集落は中山間地域で、30戸弱が農業を行っている。

 元々、農地の掛かりが悪い上に、高齢化も徐々に進んでいる。

 そのために現金収入を得るために兼業農家が多い。

 中山間地域とは、「都市的地域」及び「平地農業地域」以外を指す専門用語で、主に農業分野で使用される特殊な用語。

 いわゆる棚田などの山間部の農業地帯で、大規模集団化や機械化が困難で生産コストが嵩む。

 こんな状況で自分達が食べる分の米以外に、作付を行う余裕は無い。

 今回の「農業者戸別所得補償制度」には縁の薄い土地柄だ。

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 正直に言って中山間地の農地を、農家だけでは維持できなくなっている。

 それは自給率アップ以前の問題だ。

 農地そのものが無くなるからだ。

 一度荒れた農地を復旧するには、放棄した年数の数倍の年数が必要となる。

 そんな労力は農家には無い。

 農地を維持するには非農家の力が必要だ。

 農地法の改正は行われるが、それは大企業や農協などの大規模事業者に有利な内容だ。

 もっと環境系、農業系のNPOや、地域の自治会などのCSOが農地保全に取る組易い制度設計が必要だ。

 政府は今回のモデル対策に総額5,618億円の予算を確保している。

 こういったお金をNPOやCSOが利用し易い農政を行って欲しいと感じて止まない。


※CSOとは:Civil Society Organizations(市民社会組織)の略で、NPO法人、市民活動・ボランティア団体に限らず、婦人会、老人会、PTAといった組織・団体も含めて「CSO」と呼称しています。

平田義信
Posted by 流離いのCSO at 17:58│Comments(2)平田の呟き…
この記事へのコメント
有田町どっとこむが取り組んでいるようなことを行うということでしょうか?
何かしら非農家が入り込むようなことができる仕組みがあれば・・・

都会の人だけではなく、非農家の田舎の人も意外と農業体験をしてみたいとか、したら楽しいとか思っているんですよね。

単純なことではない・・・最近そう思います。
Posted by On y Va! at 2010年03月02日 11:00
>On y Va!さん
 農家とすれば農業に興味を持ってもらう事は嬉しいことです。

 それによって、後継者が増えたり、需要が拡大したるする事を期待しています。

 でもそれ以上に、農地が荒れていくのを一番辛く思っているのは農家です。

 先祖から受け継いだ田畑で生計が立つなら、そうしたいのです。

 しかし現実は厳しく、荒れる農地を横目に、現金収入を得るために外で働くしかありません。 

 ですから非農家と協力して、農地や里山、日本の原風景を守れないかと考えてはいけないのでしょうか。

 都会の方や、非農家の方に農業の辛さや、それだから味わえる収穫の喜びを知ってもらいたいのです。
Posted by 呼子お助け呼子お助け at 2010年03月02日 19:38
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平田義信