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流離いのCSO
平田義信

2011年07月26日

当事者でなければ理解出来ない事

 今朝、朝の情報番組で「グリーフケア(悲嘆回復)」が話題になっていました。

 グリーフケア、始めて聞く言葉でした。

 でも、番組を見る中で被災者の方々に本当に必要なのは医療的な処置と供に、これではが大事だと感じました。

 当事者ではければ絶対に分らない心のケアは、非被災者には出来ません。

 やはり、そこには善意からで有っても押し付けがあります。

 今後はグリーフケアの場と、それを気軽に受けられる環境の整備が重要だと感じました。

 でも、グリーフケアのファシリテーターは、通常のファシリテーションの技術だけでなく”傾聴”や”心理カウンセリング”の技術の必要だと感じました。

 こう言った人材の育成も急務だと思います。

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◎グリーフケアとは(日本グリーフケア協会HPより)

グリーフケア(悲嘆回復)とは

「グリーフ」は“悲嘆”という意味で、近しい人を亡くした人がその悲嘆を乗り越えようとする心の努力。死別に伴う苦痛や環境変化などを受け入れようとすることをグリーフワークと言います。
そして、これを支援するのが『グリーフケア』です。

多々の思いが錯綜

死別によって悲しみに一人暮れ、孤独や時に絶望を伴うなど、辛く苦しく、場合により自責、罪障や、恐怖にも似た不安に襲われます。 しかし、このような「グリーフ」は決して「変ではない」のです。死別をきっかけに、一挙に様々な感情にとらわれるために起こるもので、グリーフ状態はいつか必ず癒され、いつの日にか終結へと向かいます。


「グリーフ」には様々な反応が現れます

人間は「生老病死」という宿命から免れることができない以上、いずれは「愛別離苦」という愛する人の死に遭遇します。配偶者、子供、両親、兄弟姉妹など、生きる時間を共有してきた大事な人を失うと、深い、どうしようもない悲しみに包まれます。
深い悲しみがストレッサーとなり、様々な不調をもたらします。

精神的な反応

長期に渡る、「思慕」の情を核に、感情の麻痺、怒り、恐怖に似た不安を感じる、孤独、寂しさ、やるせなさ、罪悪感、自責感、無力感などが症状として表れます。

身体的な反応

睡眠障害、食欲障害、体力の低下、健康感の低下、疲労感、頭痛、肩こり、めまい、動悸、胃腸不調、便秘、下痢、血圧の上昇、白髪の急増、自律神経失調症、体重減少、免疫機能低下など

日常生活や行動の変化

ぼんやりする、涙があふれてくる、多くの「なぜ」「どうしよう」の答えを求められ、死別をきっかけとした反応性の「うつ」により引きこもる、落ち着きがなく なる、より動き回って仕事をしようとする、故人の所有物、ゆかりのものは一時回避したい思いにとらわれますが、時が経つにつれ、いとおしむようになるなど

以上のような症状は、混在して、それも時をかまわずして起こります。さらに困ったことには、きっかけさえあれば、何年か後に再発することもあるのです。恐らく、グリーフという根の深い事柄だからこそなのでしょう。


悲嘆にまつわる日本人の4因子

グリーフ(悲嘆)は4つの特徴的な経過を辿るとされてきました。
(1)ショック期、(2)喪失期、(3)閉じこもり期、(4)癒し・再生期がそれにあたります。最近の欧米での研究、筆者自身の日本での研究では、(1)については、異論はありませんが、喪失期、閉じこもり期、癒し・再生期と段階的に分けることは難しく、むしろこれらの反応は、重積しながら進んでいくと表現した方が適切なようです。
日本人に特徴的な4因子とは筆者の研究によると、(1)思慕・想起、(2)疎外感、(3)うつ的不調、(4)適応・対処の努力です。死別直後の呆然としたショック期にひきつづいて、亡き人の姿や形、たたずまいを思い起こしたり、探し求めたりする思慕・想起と、現実の世界に対応しようとする適応の努力・試みは心の中に並存しており、この両者は、心の悩みの中核的な存在となっています。この壁の内側には「疎外感」「うつ的不調」に基づく感情である落ち込み、自責、罪責感、怒り、落胆、他者への羨望などがあり、絶えず大きく揺れ動いています。基盤には、どうしようもない絶対的な喪失があり、壁自体は、社会的な要素(経済状態・サポートの有無)、心理学的な要素(命日反応)など別の周期性を持って動く波動性があり、全体の心の動きは止まりません。


悲しみを癒すためには

グリーフ(悲嘆)を癒し、様々な症状を軽くしたり、抜け出すためには、充分に悲しみ、何らかの方法で悲しみを表出し、受け止める作業が必要です。信頼できる場での心の解放、悲しみを癒すための機会創出、システマティックな心の整理を行うことによって、グリーフを軽減させることができます。


※CSOとは:Civil Society Organizations(市民社会組織)の略で、NPO法人、市民活動・ボランティア団体に限らず、婦人会、老人会、PTAといった組織・団体も含めて「CSO」と呼称しています。

平田義信
Posted by 流離いのCSO at 12:38│Comments(0)平田の呟き…
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平田義信