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流離いのCSO
平田義信

2012年03月02日

素直に聴き、共に考える。

 福井県鯖江市は、メガネフレームの国内シェアは96%で世界シェアでも約20%を占める市です。鯖江市では「 市長をやりませんか? - Be a Mayor of Sabae City - 」と、市地域活性化のプランコンテストを開催しています。その結果、地域に若い活力が注入され大いに盛り上がっています。

 また、島根県隠岐郡海士町は、島根県松江市からフェリーが1日2便(冬期間は1便!)しか出ていない離島です。人口約2400人、高齢化率39%の典型的な過疎の島です。そんな島に都会からIターンする20代~40代の働き盛りの人が訪れて定住しています。彼らは一流企業や有名大学を卒業した、いわゆる「勝ち組」です。今やその数は人口の1割に達して、町を元気にしています。

 若者達はなぜ鯖江市や海士町に集まるのでしょうか。それは地場の一部の有力者達だけで地域を運営する事に限界が来ています。その事に気付き「よそ者、若者、バカ者」に門を開いた地域を、彼らは敏感に感じ取り押し寄せていると思います。

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 2016年に有田焼創業400年を迎えます。そのれに向けての活動が盛んです。その一環として鯖江市をモデルに「有田地域活性化プランコンテスト」が開催されました。イベントの運営は有田町の青年会議所のメンバーと、佐賀大学生が行いました。

 エントリーは大学生3人1組で5チームと、地元の有田工業高校のチームが1チーム(女の子3人)の合計6チームが有田を元気にするプランに挑戦。2月17日~2月19日の2泊3日、同じ場所で寝食を共にして(高校生は別)プランを練っていました。昼間は外で情報収集、夜は殆ど寝ずにプランを練り資料を作成していました。主催のJCの方々や、佐賀大学生は一生懸命に彼らのバックアップをされていました。

 また、有田町内外を問わず、彼らの質問に対して適格なアドバイスをし頂いた方も多くいらっさいました。見ず知らずの町の活性化に貢献しようと集まった若者です。意識の高いのは当然です。遠方から交通費を自腹で来ている人もいます。そんな同じ思いの学生達ですから、お互い直ぐに打ち解けていました。でも、いざプランを練る彼らの表情は真剣そのになっていました。



 私は写真係としてお手伝いしたのですが、2泊3日間同じ場所で寝泊まりしました。たった3日間、されど3日間でした。ファインダー越しに見る彼らの活き活きとした表情に、いつしか引き込まれていました。

 私ですらこれほどの共感を感じたのですから、JCのメンバーや佐賀大学生の方々の彼らへの思いは一方ならぬもので有った事でしょう。その証拠にイベント終了時には、感極まって涙を流すスタッフが続出していました。また、参加した学生も、来年再挑戦すると意気込む方が多くいました。

有田地域活性化プランコンテストHP


USTREAM動画

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 今回のイベントで私が感じた事は「よそ者、若者、バカ者」以外にも、行き詰った男性社会を優しく柔軟な方向へ導ける「女性」の感性も必要ですし、豊かな人生経験を積まれた「シニア」の方の力も大いに借りるべきだと思います。

 そうしてお互いの意見に素直に耳を傾け、同じ目標に向かって、共に考える事が大事だと感じました。そのプロセスの中で生まれた「絆」こそが、最大の収穫なのですから。


※CSOとは:Civil Society Organizations(市民社会組織)の略で、NPO法人、市民活動・ボランティア団体に限らず、婦人会、老人会、PTAといった組織・団体も含めて「CSO」と呼称しています。

平田義信
Posted by 流離いのCSO at 18:34│Comments(0)平田の呟き…
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平田義信